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本当は怖い血圧の話


こんにちは。トレーナーのNAOYAです。

本日はちょっとゾクッとする血圧に関するお話です。


みなさんは、ご自身の普段の血圧がいくつか知っていますか?

また、理想的な血圧がいくつか知っていますか?


日本高血圧学会が発刊する「高血圧治療ガイドライン2019」によると、高血圧は以下のように定義されています。

みなさんは、どのカテゴリーに該当するでしょうか?



血圧は、病院だけでなくご家庭や運動施設、公共機関など様々な場所で測定することができる、簡便で有用な体調管理指標の一つです。

しかし、高血圧は自覚症状に乏しいため、

「血圧がちょっと高いくらいどうってことない!」

と軽視している方も多くいらっしゃいます。


日本には高血圧の方は約4300万人と推定されており、その内訳は以下のように試算されています。

・適切に血圧がコントロールされている方  1200万人(28%)

・治療をしても目標に達していない方    1250万人(29%)

・知っていながらも治療を受けていない方   450万人(10%)

・自分が高血圧であるか知らない方     1400万人(33%)

「高血圧治療ガイドライン2019」より引用


なんと、大半の方が高血圧を放置しているのが現状です。


前置きが長くなってしまいましたが、本日は血圧と心疾患の発症や死亡リスクとの関連性を報告した研究をいくつかご紹介します。


血圧の高値は若年者でより予後に影響を与える

まずは、日本人67309名、平均年齢57±10歳の方を約10年間追跡し、血圧と予後(心血管イベント, e.g. 心疾患による死亡、脳卒中、冠動脈疾患、心不全)との関連性を検証した報告です(Fujiyoshi A, et al., Hypertens Res, 2012)。




多くの方がご想像した通り、血圧の高値は40〜80歳の全ての年代で予後の悪化と関連していることがわかります。

注目すべきは、年代とハザード比の関係です。

75〜89歳における高値血圧は、予後に関して統計学的には有意な変化は生じていません。

一方で40〜64歳における高値血圧は、予後を1.94倍も悪くすることが明らかとなりました。


「若いから大丈夫」なんて言ってられませんね。



血圧の高値は45歳以下でも悪影響を与える

もう一つは、2020年に発表されたメタ解析で、18〜45歳の450万人を約14.7年間追跡したデータを用いて、血圧と予後の関連を調べた報告です(Luo D, et al., BMJ, 2020)。

この研究によると、18〜45歳という若い世代においても、血圧の高値は予後を悪化させていることがわかります。


その変化は、高値血圧(収縮期血圧130〜139、拡張期血圧80〜89 mmHg)から有意となり、脳卒中の発生リスクを27%、また死亡リスクを7%増加させます。


ますます、「若いから大丈夫」なんて言ってられませんね。


広く耳にする「高血圧」ですが、重篤な病気を引き起こす非常にやっかいな病気です。

自覚症状がないからと言っておざなりにせず、医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。


気になる高血圧の治療に関するお話はまた次回。。。

お楽しみに!


著者:角谷尚哉(理学療法士)

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